・呼吸
・胸郭の可動性、横隔膜の伸張性
・足部の矯正
・指の井穴(せいけつ)への通電
など
自律神経は、代謝、心拍、血圧、呼吸、循環、消化、吸収、排泄、発汗、体温調節、内分泌(ホルモン)生殖など生命の維持にかかわるすべての働きを無意識のうちに調整している神経です
どこに分布しているかと言うと内臓諸器官やヒトの体の筋肉は心臓を構成する心筋、内臓や血管にみられる平滑筋に分布し、骨格を動かす骨格筋には分布していません。運動神経が支配しています。
結果、毛細血管に絡みつくように体の細部まで、くまなく張り巡ぐっています。
ただ、血管、皮膚、関節などは、一部の例外を除き 【交感神経の単独支配】です。
そのため交感神経の緊張状態をいかに弛緩させるかが、治療のポイントになります。
生命を維持する体内システムは
① 自律神経系
② 代謝エネルギー系
③ 免疫系
の3本柱が存在します。
①の自律神経系は、②③の働きに強く働きかけるため、
継続的に日常生活でも調整を積極的に加えることが大切です。
交感神経、副交感神経のどちらが優位になっても健康な状態ではなくなります。
この※自律神経調整法としての呼吸法を科学的に考察します。
呼吸筋は自律神経に支配されていますが、同時に意識によりコントロールできる特徴があります。呼吸筋は運動神経よりも感覚神経に多く支配され、これを利用することにより自律神経に作用させます。
ゆっくりとした呼吸は副交感神経を、速い呼吸は交感神経を優位にさせます。
腹式呼吸は横隔膜や腹横筋の働きを伴い内臓に、ゆらぎを与え副交感神経を優位にさせます。
呼吸運動の75%は腹式呼吸(横隔膜)の働きによるものであり効率の良い呼吸です。
胸式呼吸は胸郭による制限の為もともと効率が悪いのですが、肋骨の弾性や肋間筋の柔軟性が低下するとより効率の悪さを生じ、交感神経を優位に働かせてしまいます。
加齢に伴い 『ラジオ体操』 などの胸郭の可動性を改善させることが大切です。
腹式呼吸の実際の方法として吸気の2倍の時間をかけて呼気を行うのが、一番やりやすい方法です。慣れない人がやり過ぎると過呼吸症候群がおこることもありますので注意が必要です。
高齢者では若年者の70%の酸素分圧となるため意識的に酸素を取り込む必要があります
また、呼吸に際して肺胞壁から呼吸効率を良くするため『プロスタグランジンⅠ2』ホルモンが放出され、血管を拡張し血圧を下げ血小板の凝集を抑制し、コレステロールや中性脂bェ動脈壁にしみこむのを抑制し、★カテコールアミンを抑制するという作用もあります。
高血圧、がん、糖尿病、免疫疾患、心身症などをはじめ多くの疾患でも使用されています。
正しい知識を持ち、継続的に行って欲しい健康法、治療法の一つであることは間違いありません。